ジャッキー・チェンの自伝

IAMJACKIECHAN
ジャッキー・チェンの自伝を読んだ。
京劇の俳優養成所に入れられて地獄の猛特訓に明け暮れた少年時代の記述がとくに面白い。数知れぬ喧嘩、空腹との戦い、舞台での大失敗などのほか、性の目覚め*1なども書かれていて、思わずニヤリとさせられた。こういう過酷な環境のもとで数十人の少年少女が集団生活しているわけだから、そりゃ面白いエピソードも続出しようというものだ。そしてサモ・ハン・キンポーの横暴さや肥満体の由来*2まで紹介されていて、読み応え十分である。
オーストラリアに移住した両親のもとで建築作業のバイトをしたときに、なりゆき*3で“ジャッキー”という愛称をもらって、それがそのまま定着したというエピソードも笑えた。そんなんでええんかい。私も今日から“ジャッキーDogge”に改名しようかな*4
しかし何よりも一番面白いのは、今までに出演した映画に関するコメントだ。義理で仕方なく出演した映画や、勝手に編集されて上映された映画に関しては、ジャッキーはけちょんけちょんにこきおろしている。巻末にまとめられているので、興味のある方はぜひ読んでほしい。
 
 

*1:女子シャワー室を覗きに行ったエピソード

*2:踵を骨折して練習を休んでいる間にスナック菓子を食べ過ぎたことによる

*3:バイトを紹介してくれたオーストラリア人のジャックさんが、バイト初日に「こいつは俺と同じ名前のジャッキーだ、今日からよろしく」とみんなにテキトーに紹介したことが原因。ジャックさんは広東語を話せなかったし、ジャッキーも当時ほとんど英語が喋れなかったので、めんどくさいから同じ名前ということにされたのである。

*4:しない。